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合わせだしとはどんなだし?
だしの基礎知識や
7つの魅力をご紹介

合わせだしとはどんなだし? だしの基礎知識や7つの魅力をご紹介

日本の伝統食である「和食」を作るうえで、だし(出汁)は欠かすことができないものです。
2013年、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されると同時にだしは海外でも注目を集め、日本でもだし専門店がオープンするなど、だしの楽しみ方は世界中で広がりつつあります。

和食に使われるだしには、かつおだしや昆布だし、煮干だし(いりこだし)、あごだし、椎茸だしなど多くの種類がありますが、ここではその中から特に「合わせだし」の基礎知識や、だしが持つ魅力についてご紹介します。

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「合わせだし」とは?

合わせだしとはどんなだし? だしの基礎知識や7つの魅力をご紹介とは

合わせだしとは、複数の食品から取っただしのことで、一般的にはかつおだしと昆布だしを合わせたものを指します。一つの食材から取っただしでも、うま味は十分に感じることができますが、2つのだしを合わせることによる「うま味の相乗効果」で、よりうま味の強いだしになるのです。

では、合わせだしに使われるかつおだしや昆布だしは、それぞれどのような特徴を持っているのでしょうか。だしの基礎知識と、合わせだしが引き立つ料理をご紹介します。

かつおだしの基礎知識

かつおだし(鰹出汁)とは、その名の通り、かつお節から取ることができるだしのことです。「イノシン酸」が主なうま味成分で、上品ながら豊かな風味とうま味を感じられ、和食のベースとなります。

かつおだしはかつお節の産地である高知県や鹿児島県、静岡県をはじめとした全国各地で使われています。中でもかつお節の消費量が全国1位の沖縄県那覇市は、総務省統計局の調査によると全国平均の約6倍もの購入数量を誇り(※1)、スーパーには多くのかつお節が並んでいます。沖縄県が長寿の県として知られる理由には、だしをたくさん使い塩分を控えた食生活が関係していると考えられています。

※1 参考:総務省統計局ホームページ

昆布だしの基礎知識

昆布が北海道から本州へ盛んに運ばれるようになったのは、鎌倉時代中期以降のことです。
江戸時代になると、昆布は日本海や瀬戸内海を抜ける航路を使って、直接大阪や京都まで運ばれるようになります。そこから更に、九州や清、琉球王国へと広がっていきました。

昆布が広がったこの航路は「昆布ロード」とも呼ばれます。昆布が運ばれた各地では独自の料理や食べ方が生まれ、日本の食文化は広がりを見せたのです。
特に、日本海側の航路を使った交易 で活 躍した「北前船 」の 母港 があった富山県では、昆布は食生活に欠かせないものとなっています。総務省統計局「家計調査年報」によると、2016年から2018年の昆布の平均購入金額は富山市が日本一です。(※2)

そんな昆布から取る昆布だしは、上品で控えめなうま味が特徴で、精進料理など野菜を使った料理に合います。アミノ酸の1種である「グルタミン酸」が主なうま味成分で、動物性のイノシン酸とは相性がよく、うま味の相乗効果が期待できます。

昆布だしに使われる昆布は、主に真昆布、羅臼昆布、知床昆布、日高昆布の4種類。それぞれ味や香りが違うので、好みや料理に合わせて使い分けるのもおすすめです。

※2 参考:農林水産省Webサイト

うま味の相乗効果とは?

うま味成分は単独で使うよりも、肉と野菜など特定のうま味成分を含む食材を組み合わせて使うことで、より強く感じられるようになります。 これを「うま味の相乗効果」と呼び、アミノ酸系と核酸系のうま味成分を組み合わせることで発生します。つまり、うま味成分の違う素材同士を組み合わせて作った方が、料理はよりおいしくなるのです。

アミノ酸系のうま味成分にはグルタミン酸、核酸系はイノシン酸やグアニル酸があり、それぞれ次のような食材に多く含まれています。

 -グルタミン酸を多く含む食材=昆布、海苔、玉葱やトマトなどの野菜類、牛乳、チーズなど
 -イノシン酸を多く含む食材=かつお節、牛肉、豚肉、鶏肉など
 -グアニル酸を多く含む食材=干ししいたけ、ホタテ貝、乾燥ポルチーニなど

合わせだし(昆布×鰹節)や餃子(豚肉×キャベツ)、ポトフ(牛肉×野菜)、パエリア(魚介×野菜)など、うま味の相乗効果は世界各地で多くの料理に活用されているものです。 それ以外には、チーズをたっぷり入れたピザにかつお節をトッピングしたり、かつおだしと牛乳でクラムチャウダーを作ったりしても、料理はおいしくなります。

だしの7つのいいところ

目的に応じて使い分けるのし掛け

だしは幅広い料理に使え、日本人の食事にも欠かすことができません。ここでは、そんなだしが持つ7つの魅力をご紹介します。

1.おいしく減塩できる

だしをしっかり効かせることで、料理にはうま味が加わります。だしのうま味は塩味を引き立たせるので、塩分を控えめにしてもおいしさを感じることができます。

日本の食塩摂取量は諸外国と比較しても多いのが現状ですが、塩分を減らしながら塩の味を感じられるだしの利用は、おいしく減塩するのにうってつけの方法です。

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2.野菜がおいしく食べられる

野菜は特有の青臭さや苦味、渋みを持つものが多いです。この野菜の特徴は子どもが野菜を敬遠する原因でもあります。

しかし、だしを活用すれば野菜の苦みや青臭さを和らげてくれるうえ、野菜自体が持つうま味とだしのうま味の組み合わせで相乗効果が生まれ、よりおいしく食べることができるのです。

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3.ヘルシーな料理が作れる

だしに使われているかつおや昆布には、しっかりしたうま味や甘みがあるので、使う調味料が少なくて済みます。

また、合わせだしに含まれるうま味には糖質や脂質にも劣らない満足感があるため、低糖・低脂質のヘルシーな食事でもおいしく食べることができます。

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4.素材の味をまとめられる

料理に使う食材には、それぞれ特有の香りやうま味があるものです。例えば、水だけで鍋や肉じゃがを作っても香りはまとまらず、具材のうま味もぼやけてしまいます。

しかし、だしを使用することで、具材にだしのうま味成分や香りがプラスされ、個性の異なる素材の香りや味がまとまったおいしい料理を作ることができます。
だしは、鍋やおでん、煮物のように素材が多くなる料理にも最適な調味料なのです。

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5.どんな料理でも簡単に味付けできる

普段料理をしているとき、しょうゆのような調味料が少ないと、味がぼやけたり物足りなさを感じたりすることはありませんか?
そんなときにだしを使ってうま味をプラスすれば、味のバランスがよくなり、簡単に味が引き締まるようになります。

料理の味付けが簡単になるうえ、普段の料理もうま味が増しておいしくなるので、レパートリーを広げたい方や、料理が苦手な方にも最適です。

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6.素材の持つうま味や風味を引き出す

さまざまな味を折り重ねていく洋食は「足し算」、素材の味を引き出す和食は「引き算」の料理といわれています。だしを使う上で重要なことは、食材そのものが持つうま味や風味を消すのではなく、引き出すことです。

だしを使えば、素材が本来持つうま味や香りをより引き立たせ、上品な味を楽しむことができるようになります。だしを使って、野菜が持つ上品な苦みやうま味を楽しんでみるのもおすすめです。

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7.身体にやさしく心を落ち着かせる効果がある

合わせだしの原料であるかつお節や昆布は、ともにリラックス効果があるため、心を落ち着かせることができます。
また、かつお節に含まれるたんぱく質や昆布のグルタミン酸など、だしには身体づくりに欠かせない栄養素も豊富です。

だしを使えば、おいしいだけでなく、身体にもやさしい料理を作ることができるのです。

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合わせだしを使って、普段の料理をよりおいしく

強いうま味を持つ合わせだしは、素材が本来持つ味を引き立たせるため、さまざまな料理に活用することができます。
また、おいしい料理が作れるだけでなく、減塩につながったり、心を落ち着かせたり、身体にも嬉しい効果があるのも特長です。

健康的に普段の料理をワンランクアップさせられるだしを、ご家庭でも気軽に使ってみてはいかがでしょうか。
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