だしパックとひと工夫でワンランク上の春の味噌汁を

今回ご紹介する「炒めタケノコとわかめの味噌汁」には、わかめやタケノコ、木の芽といった春の食材を使っているので、旬のおいしさを楽しむことができます。
だしの旨味や調味料の使い方のちょっとしたコツを抑えると、塩分控えめでおいしい味噌汁ができますよ。
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毎日の食事に欠かせないお味噌汁。それなのに、お味噌汁の味がマンネリ化して、少し物足りないと感じていませんか?
お味噌汁は、おいしいだしと食材にひと工夫加えると、ワンランク上の仕上がりになります。
今回は「炒めタケノコとわかめの味噌汁」のレシピをご紹介、あわせて旨味のポイントやお料理テクニックをご紹介します。
今回ご紹介する「炒めタケノコとわかめの味噌汁」には、わかめやタケノコ、木の芽といった春の食材を使っているので、旬のおいしさを楽しむことができます。
だしの旨味や調味料の使い方のちょっとしたコツを抑えると、塩分控えめでおいしい味噌汁ができますよ。
代表的な旨味成分は、昆布に豊富なグルタミン酸、鰹節に豊富なイノシン酸、干し椎茸に豊富なグアニル酸などがあります。だしの材料としてもおなじみですね。
しかしこれらのだしの材料に限らず、味噌やたけのこ、わかめといった調味料や食材にも旨味成分は含まれています。
食材や調味料の選び方、扱い方などのちょっとしたポイントを押さえると、ワンランク上のお味噌汁になります。レシピでは乾燥わかめを使っていますが、春限定の生わかめを使うのもおすすめです。
おいしいお味噌汁作りは、だしを取るところからスタートです。だしを取ると聞くと手間がかかりそうだったり、難しそうだったりしますが、だしパックを使えば本格的なだしが手軽に取れます。
基本だしはだしパック1袋に水400mlですが、濃いだしを使いたいときは水500mlにだしパック2袋の割合でだしを作りましょう。 沸騰したら3分煮出して、火を止めてだしパックを取り出します。
次に具材を用意します。タケノコは薄切りにし、乾燥わかめは水で戻します。ここでポイントとなるのが、切り方や時間を意識することです。
タケノコは繊維に沿って薄切りにすると、食感を生かすことができます。また、部位によって食感が異なるので、柔らかい穂先か硬めの根元をお好みで選ぶとよいでしょう。
わかめを戻すときはたっぷりの水に浸して、サラダなど生で食べるときは5分程、汁物などに入れるときは2~3分を目安にします。あまり長い時間漬けておくと色が悪くなりぬめりが出るので、お気をつけください。
鍋にごま油を熱してタケノコを焼き色が付くまで炒めたら、わかめも加えて炒めます。
ごま油にはいくつか種類がありますが、炒め油には色が濃いめの、ごまの香りが楽しめる焙煎タイプのものがおすすめです。
だしのうま味は塩味を引き立ててくれるので減塩してもおいしい料理になりますが、ごま油をプラスすることで風味や香りが加わり、さらにおいしく食べることができます。
だしを加えてひと煮たちしたら火を止め、味噌を加えます。
このときに味噌はお玉で溶いてから加えるとダマのないきれいな仕上がりになります。
だしパックはかつおぶしのイノシン酸と昆布のグルタミン酸が組み合わせてあるので、うま味の相乗効果によってうま味を強く感じることができます。
味噌の種類は数多くありますが、今回は全国シェア1位(※1)の信州味噌を使っています。味噌の種類によって味わいが異なるように、旨味成分の含まれる量も違いますが、だしパックの旨味を補うことで、お好みの味噌を使って、よりおいしいお味噌汁がお楽しみいただけます。
※1 参考:経済産業省「工業統計」平成30(2018)年工業統計表 品目別統計表データ
お椀にお味噌汁を盛り、吸い口の木の芽を刻んでふります。
汁物に香りを添える吸い口は、味を引き締め、香りによって食欲を増進させ、季節感を出すこともできます。木の芽を添えれば、春らしさがいっそう引き立ちます。
木の芽は変色しやすいので、使う直前に刻みましょう。そして、味と香りを楽しめるように食べる直前に味噌汁にふると、おいしくいただけます。
【おすすめの献立】
主食:白米
主菜:レンジで鯛蒸し
副菜:セロリとハムのお浸し
汁物:炒めタケノコとわかめの味噌汁
炒めタケノコとわかめの味噌汁と一緒に、レンジで鯛蒸し、セロリとハムのお浸しはいかがでしょう。だしの旨味で魚も野菜も美味しく頂け、栄養バランスのよい献立になります。一日の野菜摂取目標量の約1/3もクリアできるでしょう。白いご飯にもよく合います。
毎日の食事で定番のお味噌汁も、ひと手間、ひと工夫加えることでワンランク上の仕上がりになります。今回ご紹介したポイントを抑えて、だしや食材の旨味を生かしたお味噌汁を作ってみてはいかがでしょうか。ほっとするいつもの味と季節のおいしさを楽しんでくださいね。
プロフィール
医療法人での保健指導、小学校での食育、給食管理などに従事した後、現在はフリーランスでレシピ開発、コラム執筆などを行う。
健康や美容に配慮したレシピ、おつまみレシピ、商品PRレシピなど、数多くのレシピを作成。
アシスタント・カラーコーディネーターの資格も持ち、彩りと栄養のバランスのよい料理・食事を提案している。