野菜をおいしく食べよう!秋野菜
秋は「食欲の秋」「実りの秋」など、食に関する慣用句が多い季節です。さつまいもやきのこなど、多くの野菜が旬を迎え、おいしく食べられるようになります。
秋野菜の魅力や代表的な種類、それぞれの特徴と選び方のポイントなどをご紹介します。
※【使い方】などは、JAグループ とれたて大百科(https://life.ja-group.jp/food/shun)を参考に記載しています。
かぼちゃやいも類など、秋に旬を迎える野菜には、加熱調理すると甘味が増す野菜があります。鍋や焼き芋など、肌寒くなってくる気温にあわせて料理して、食卓で季節感を楽しむことができます。
いも類やきのこ類など、おいしく料理に使える代表的な秋野菜をいくつかご紹介いたします。
SWEET POTATO
多く出回る時期:9~2月頃
中央アメリカが原産ですが、江戸時代に薩摩(現在の鹿児島県)から全国に広まったため、「さつまいも」と呼ばれるようになりました。「甘藷(かんしょ)」や「唐芋(からいも)」などと呼ばれることもあります。
甘みがあるのが特徴で、煮物、炊き込みご飯、焼き芋やスイートポテトなど、メイン料理からデザートまで様々な料理に楽しめる野菜です。
皮の色が鮮やかで傷みがなく、ヒゲ根が少ないものがおすすめです。
さつまいもは、ゆっくり加熱すると甘くなるといわれています。炊き込みご飯の具として調理したり、焼き芋にしたり、季節ならではの料理に使って、季節感を楽しむことができます。
TARO
多く出回る時期:12月頃
縄文時代に日本に伝わったとされる古い野菜です。ねっとりとした食感と、独特のぬめりが特徴です。洗った後、乾かしてから皮をむくと、ぬめりが出にくく、手がかゆくなりにくいとも言われています。
皮の縞模様がはっきりしていて、お尻の部分がかたく締まっているものを選びましょう。泥付きの方が保存性は高いです。
煮物や炒め物、味噌汁の具などの和食のイメージが強い野菜ですが、グラタンやスープ、コロッケなどのレシピにも使えます。さっぱりとした食感なので、チーズやバターと合わせてもよいでしょう。
POTATO
多く出回る時期:5月頃、10~12月頃
春先に出回るじゃがいもは「新じゃが」と呼ばれますが、秋も収穫できる野菜です。じゃがいものビタミンCはデンプンに包まれているため、加熱しても壊れにくいのが特徴です。※1
煮物やコロッケ、ポテトサラダといった料理で楽しむことができます。
傷ついたり、しなびたりしておらず、重みのあるものを選びましょう。緑色になっていたり、芽が伸びていたりするものは避けるのがポイントです。
光が当たる場所に保存すると、えぐ味が強くなります。通気性の良い冷暗所か、野菜室で保存しましょう。発芽を防ぐ効果が期待できるので、リンゴと一緒に保存するのもおすすめです。
※1 出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
PUMPKIN
多く出回る時期:9~10月頃
よく見られるかぼちゃは、日本カボチャ、西洋カボチャ、ぺポカボチャの3種類があり、一般的に購入されているかぼちゃは、ほくほくして甘みの強い西洋カボチャと呼ばれるものです。β‐カロテンやビタミンCなどの栄養素が含まれています。※2
皮が硬くツヤがあり、実が詰まっていて重たいものを選びましょう。ヘタが枯れて乾いているものは完熟しているものが多いです。
西洋かぼちゃは甘みが強いため、サラダや揚げ物、スイーツなど、幅広い料理で使うことができます。皮にも豊富に栄養が含まれているので、皮のまま調理をするのもおすすめです。
※2 出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
BOK CHOY
多く出回る時期:5月頃、9~11月頃
中国が原産の野菜で、白菜の仲間です。シャキシャキとしていて、ほのかに甘味があり、荷崩れしないのが特徴です。中華料理はもちろん、和食・洋食とも相性が良い野菜です。
葉先までハリがあり、葉の色が鮮やかなもの、葉の幅が広いものを選びましょう。下部が肉厚なものがおすすめです。
加熱する場合は、少し大きめに切って軽く加熱すると、食感を残すことができます。和洋中、様々な料理に活躍します。
SHIITAKE
多く出回る時期:10~3月頃
うま味成分「グアニル酸」を含みます。秋ならではの、旬の味覚の代表ともいえるでしょう。
軸が太く、裏のヒダが白く、しっかりと張っているものがおすすめです。さらにカサは肉厚で、開きすぎていないものがおすすめです。
パックに入っている場合は、水滴が付いていないものを選びましょう。
鍋物や焼き料理、揚げ物として人気です。しいたけが持つうま味成分「グアニル酸」は、ほかのうま味とかけ合わせることで、うま味の相乗効果があるともいわれています。また、すべて使い切れない場合は、カサと軸を切り離して使いやすい大きさに切って冷凍をするとよいでしょう。
MAITAKE
多く出回る時期:9~12月頃
諸説ありますが、「見つければ舞うほどうれしい」「カサが舞っているように見える」ことから、「舞茸(まいたけ)」という名前がついたといわれています。歯ごたえがシャキシャキしているきのこ類です。
カサが肉厚で密集しており、触ると折れそうなくらいしっかりしているものを選びましょう。軸の部分が硬く、ピンとしているものが良いです。
炊き込みご飯や天ぷら、ソテー、汁物、鍋など、食感を楽しむ料理で活躍します。汁物や天ぷら、炊き込みご飯にすると、風味を楽しむことができます。
炊き込みご飯や煮込みや鍋など肌寒い季節にうれしいレシピをご紹介いたします。
POINT
だしを使ったドレッシングで、おいしく蒸し野菜を食べられるレシピです。お好みの野菜を使ってみるのもおすすめです。
POINT
香菇(シャングウ)はしいたけ、鶏湯(チータン)は鶏肉や鶏ガラから作ったスープを意味します。シンプルなスープで、簡単に作ることができます。
秋野菜を日々の料理に活用すればおいしく季節を感じることができます。甘みがある野菜も多く、煮物や炒め物など、火を通すとさらに甘みが増すのもポイントです。温かい料理で、秋野菜を取り入れれば、秋口の寒さ対策に役立ちます。だしを使って料理を作るのも良いでしょう。
ご紹介したレシピも参考に、秋野菜をおいしく食べてみてはいかがでしょうか。